日本写真測量学会 関西支部

平成30年度支部総会・特別講演会 テクニカルセミナー/第95回空間情報話題交換会の報告


2018年6月29日(金)、大阪府立大学 I-siteなんば において平成30年度支部総会・特別講演会 テクニカルセミナー/第95回空間情報話題交換会を開催しました。


『わたしと,測量,45年』

株式会社パスコ 柳川重信 氏

講演資料:
http://www.jsprs-w.org/meetings/data/w0095_yanagawa.pdf

 清水氏に続き,柳川氏に「わたしと,測量,45年」と題して, 柳川氏がこれまで携わってこられた業務や各種活動について測量・空間情報に関係のある事例を取り上げて,ご講演いただきました.

 豊中市用地部管理課では,用地測量の業務委託の設計から測量成果の確認,そして,委託成果を基にした分筆登記等までと,公共用地管理の全般に携われていたそうです. 当時使用されていた野帳や作成された地籍測量図などを交えて,業務の様子を教えていただきました. 1980年には,測量計算と地籍測量図を作成するシステムを導入されるなど,先進的な公共用地の管理を行われていたそうです.

 豊中市土木部管理課では,狭隘道路の建築基準法に基づく道路後退部の寄付手続き,立ち会い,測量,表示登記に従事され, その後に,市内全域の基準点測量を実施され,その基準点測量成果を管理するシステムの構築などに携われてこられました. 基準点の管理で,大きな問題となったのが,阪神淡路大震災後の基準点の復旧です.この経験を基に,GISを活用した「コンタによる位置誤差の補正手法」を開発されました. ご講演では,このコンタによる位置誤差の補正について,解析例や熊本地震での復旧測量での適応例を交えて,ご解説いただきました. さらに,ご公演では測量成果を道路台帳等の平面図として活用した例や,地籍調査に活用する「なにわ方式による官民境界等先行調査」についてご説明いただきました.

 そして,最後に日本写真測量学会での16年間の活動について,柳川氏の精力的な活動が伺える多くの資料を基にご紹介いただきました.

 ご講演いただきました柳川様には,この場を借りてお礼申しあげます.


※測量系CPD協議会において認定された学習プログラムとして終了後に参加者へ受講書が配布されました。
※GIS上級技術者の認定を受ける際の貢献達成度ポイントとして申請できる参加証も配布されました。