日本写真測量学会 関西支部

平成27年度支部総会・特別講演会 テクニカルセミナー/第80回空間情報話題交換会の報告


2015年6月26日(金)、常翔学園・大阪センターにおいて平成27年度支部総会・特別講演会 テクニカルセミナー/第80回空間情報話題交換会を開催しました。


「MODISデータを利用した落葉広葉樹の開葉判定と温暖化の影響予測」

岐阜大学流域圏科学研究センター教授 粟屋 善雄 氏

 第33回特別講演会・第80回テクニカルセミナーでは,津口氏、粟屋氏のお二人にご講演頂きました。

 続いて、岐阜大学の粟屋先生にご登壇頂き、 『MODISデータを利用した1)落葉広葉樹の開葉判定と2)温暖化の影響予測』と題してご講演頂きました。

 1)では、地球観測衛星Terra/Aquaに搭載されたMODISセンサから算出されたNDVIデータを用いた解析について、 ご説明頂きました。はじめに、落葉広葉樹における開葉の定義についてお話し頂き、 岐阜県高山市大八賀川流域の事例から、当該地区の開葉が2週間であることをお示し頂きました。 次に、観測頻度が高いMODISのNDVIデータが開葉判定には有効なこと、 NDVI時間的変化と積算気温を考慮することで開葉が判定できることを示されました。 続いて2)では、温暖化シナリオと開葉時期との関係についてお話し頂きました。 温暖化シナリオに従った積算気温と開葉判定モデルによる 日本列島全体の開葉時期 空間分布をご紹介頂きました。 温暖化が進むと、開葉時期は日本全体で一様に早まるのではなく、 北海道や東北などの一部地域が特に早まるとの興味深い結果をお示し頂きました。

 ご講演いただきました粟屋先生には,この場を借りてお礼申し上げます。


※測量系CPD協議会において認定された学習プログラムとして終了後に参加者へ受講書が配布されました。
※GIS上級技術者の認定を受ける際の貢献達成度ポイントとして申請できる参加証も配布されました。